グーグルのスマホに関する大規模調査「Our Mobile Planet」 シンガポール日本におけるスマートフォン利用の違い・普及率、他 / 2013年7月31日(水)

グーグル(Google)は2013年7月31日(水)、世界のスマートフォン利用に関する非常に大掛かりな調査「Our Mobile Planet」の2013年版を発表しました。

今回で3回目の実施となる「Our Mobile Planet 」はd、昨年26ヶ国だった調査対象国を、今回は48ヶ国と大幅に広げています。

この調査は、世界各地のスマートフォン普及率、テレビ視聴時の同時利用率、有料アプリのインストール数の過去3年間での変化などが明らかになっています。

先進国だけでなく、東南アジアや東ヨーロッパなどの国々との比較も可能です。

スマートフォンの普及率では約3倍もの開きがある日本とシンガポール

さて、今回の調査によると、日本のスマートフォン普及率は2011年が6%、2012年が20%、そして2013年(第1四半期)は25%と上昇しています。

一方、シンガポールにおけるスマートフォンの普及率を見ると‥‥実に72%! 約3倍もの開きがあります!

シンガポールだけでなく、韓国(普及率73%)、アメリカ(普及率56%)、あるいはフィリピン(普及率39%)、マレーシア(普及率35%)などの東南アジアの国も、日本より高い普及率を見せています。

日本での普及率は徐々に増えているものの、他国と比べるとまだ低く、依然としてガラケーが根強く使われていることを浮き彫りにする結果となっています。

スマートフォンの普及率

アプリ利用は、日本のスマホ・ユーザーが積極的?

普及率はシンガポールの方が遥かに高いスマートフォンですが、アプリの利用などは、日本のスマホ・ユーザーの方がアクティブであることが分かります。

「インストールしているアプリの平均数」は、シンガポールのスマホ・ユーザーは37.4、日本のスマホ・ユーザーは36.4とほとんど同じです。ところが、「インストールしている有料アプリの平均数」の項目では、シンガポールが4.2であることに対して、日本は11.5。

今回の調査対象国の中で、唯一日本だけが2桁の数値。世界で最も有料アプリのインストール数が多い国という結果となっています。

インストールしているアプリの平均数

また「スマートフォンでの動画視聴の頻度」を比較してみると、「毎日」と答えたシンガポールのスマホ・ユーザーは40%であることに対して、日本のスマホ・ユーザーは18%に留まっています。

シンガポールのスマホ・ユーザーは動画に夢中のようです。

その一方、日本のユーザーが高い数値を見せたのは「メディア同時使用」です。特にテレビ視聴時の同時利用率は58%。シンガポール(42%)、米国(53%)と比較しても高い数値となっています。日本では、「テレビを視聴しながら」という“ながら”利用が多いようです。

気になる“ソーシャルネットワーク”

その他、目についたのが、スマートフォンとソーシャルネットワーク・メディアとの関係です。「スマートフォンで(ウェブサイトやアプリから)ソーシャル ネットワークにアクセスする頻度はどれくらいですか。」という問に対して「毎日」と答えているシンガポールのユーザーは67%。一方、日本のユーザーは46.9%です。

同じ質問に対して「一度もない」と回答したシンガポールのユーザーは8.6%であることに対して、日本のユーザーは実に33.7%という結果です。

よくIT関連の報道などで、「Facebookは東南アジアで人気爆発!」といった記事を見かけます。上記の数字を見ると、日本よりも遥かにシンガポールの方がソーシャルネットワーク・メディアに熱心な様子が浮かび上がってきます。

スマートフォンでソーシャル ネットワークにアクセスする頻度

グーグルの調査レポート「Our Mobile Planet」は、非常に多岐に渡る調査のため、細かく見ていくほどにいろいろな発見があります。

しかも、サイト「Our Mobile Planet」 では、48か国を対象にデータをカスタマイズ可能なグラフ作成機能付きで参照することができます!

また、各国の詳細なデータをダウンロードすることもできます。日本以外は、英語と各地域の言語によるものですが、視覚的に見やすく「インフォグラフィック化」されているので、見ていて飽きません。